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2020年1月23日 (木)

研究留学の話と最後のご挨拶《バイオニクス専攻/たか》

こんにちは!たかです。

新年となり、2019年度も終わりに差し掛かっています。
毎年1月末から2月初頭に、学部生と大学院生の卒業論文提出と審査会があるため研究室内は非常にバタバタしています。

私には修論も発表会もありませんが、私も少しバタバタしています。
以前、「日本学術振興会 特別研究員」の話をBLOGでしたのを覚えていますか?この特別研究員に応募して採択されれば、月20万の給料と年間150万円ほどの研究費助成が受けられる制度のことです。
実は、学振の研究助成には「若手研究者海外挑戦プログラム」という制度も存在します。
私は現在、この制度への申請書作成に追われています。

この「海外挑戦プログラム」は、海外の大学や研究機関等で研究しようとする博士後期課程の学生に対して、3か月~1年間の期間で滞在費や航空賃、研究活動費を支給してくれる制度です。
留学はどうしてもお金がかかります。私が留学しようとしているアメリカの地域は月に$2000(20万円くらいあれば生活していけますが、自費となると金銭的に厳しい…。家賃だけで$700-800くらいします…。
学振は滞在期間に依らず100~140万円支給してくれるので、是非ともこの助成を受けたいところです。

以上の話より皆さんお察しかもしれませんが、そうです。私、海外留学を考えています。
昨年、海外大学の教授と研究についてディスカッションする機会を頂き、新たなバイオセンサーの研究を進めるべく、海外大学の研究室に留学します。
理由としては、やはり、社会に出てから留学しようとしても難しいでしょうから学生のうちにしておこうと思ったのが1つ。2つ目は他のラボの環境で研究を行うことや海外の物事の考え方を経験することで自身の持つ視野を広げたいと考えたことです。

留学をしようと思い、何が必要なのか調べました。受入先の許可はもちろん必要ですが、やはりビザを取らなければなりません。私が申請するのはJ-1ビザですが、必要書類が結構あります。
その中でもDS2019の取得が大変です。DS2019は受入機関から発行して貰うのですが、預金残高証明書や英語能力証明書などが必要です。しかも留学の3か月前までに申請しないとダメみたいです。
因みにアメリカの大学への留学を考えていますが、その大学は月$2000×滞在期間の預金残高証明が必要です。そんな大金、私の口座にないよ~!となりましたが、そこは両親の口座分や奨学金を足しても大丈夫だそうです。
英語証明書に関してはTOEICだと650点以上が必要でした(ACTFL OPIだとIM Mid)。大使館での面接時には必要ないですが、DS2019発行には英語能力証明いります。
今後、大学または大学院在学中に海外大学への研究留学を視野に入れている人は気を付けてくださいね。

最近痛感しているのが、英語力の乏しさです。いくら英語の科学雑誌が読め、自身で英語論文を執筆できてもスピーキングが出来るわけではないのです。
本研究室には以前、インドネシアやサウジアラビアからの留学生が在籍していましたが、現在では英語を話す機会が一切なくなってしまったのでスピーキング能力は衰退の一方です。悲
なので現在は申請書作成しながら英語猛勉強中です。基本的には単語帳、シャドーイングが主です。自宅では英語で独り言を呟いています。
大学院進学を決めている方または検討中の方々は共に勉強を始めませんか!?

ところで、実はこの記事が最後の投稿となります。皆さんこれまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
個人的には本BLOGでは、大学院/研究室での実際の活動や雰囲気などを少しでも感じて貰い、大学院進学を検討している方々への手助けになればと思い、執筆していました。

理系研究室の普段の活動や雰囲気などはWebや体験入学では上手く感じられず、実際に大学に入学し、研究室に配属してから体感することでしょう。私もそうでしたし、周りの方々も同じでした。
今となって思うことですが、研究室の活動内容よりも研究する環境の方が重要だと感じます。いくら興味深い研究テーマでも、常に研究室に学生がいなかったり、研究が活発ではない論文数が少ない場合があります。
そういうことって、Webやパンフレットなどの文章では伝わらないことですよね。いくら有名大学だからと言って、その研究室の活動が活発であるという確証はありません。
大学院進学を検討している方は是非とも、自分の足で様々な研究室に赴くことをお勧めします。

また進学検討者は大学院修了後のことも考えてみましょう。
一般的に博士は修士よりも国内の就職活動に不利と言われています。それは新卒で30歳手前という年齢が起因したり、博士課程において大学で研究するよりも自社での能力を高めて欲しい、専門的知識が特定の分野でありすぐに自社で活用できなさそう、などの理由があるようです。以上のように日本国内では博士号というものは軽視されます。
以上のように博士の就活は大変そうです。段々と改善はされてきているようですが
ですが、理系の研究職では博士しか募集しないという企業もあります。私が以前、行きたいと思った企業は博士のみの募集でした。

私の記事が少しでも大学院進学を考えている人への助けになり、ご覧の方々がお楽しみ頂けていたら幸いです。
今回の記事は最後ということもあり、大変長くなってしまい恐縮です!!読みづらいですね笑

ありがとうございました!

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文章だけだと心許ないので、写真載せておきます。笑
本文と無関係ですが、冬休み中に八王子は雪が降りました。大学が雪化粧しています。

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2020年1月16日 (木)

バイオセンサーとは?《バイオニクス専攻/たか》

こんにちは、たかです。

大変です。もう2020年です。ついこの間まで、6月だったのに…。時が経つのは早いですね。
研究活動をしていると本当に時間の経過が早い気がします。これと言って盛大な実験結果が示されないまま年が明けてしまいました。この事実にショックを隠し切れません。だからと言って、この1年間まったく研究をしていなかったわけではありませんが…。

さて、今年の5月頃に本BLOGで、これまでに私が行なってきた研究について紹介しました。(詳しくは5/28の「ホタルの発光で癌を見つける」をチェック!)
そこでバイオセンサー開発の研究をしていることを述べました。
では、バイオセンサーとは何なのでしょうか?高校生や学部生の方達は「聞いたことあるけど、正確には説明できない…」という人が多いのではないでしょうか。
まあ、でも文字通りです。バイオとセンサーを組み合わせたもの、つまり生物と化学センサーを組み合わせたものです。もうちょっと細かく言うと、抗体や酵素、受容体などの生体分子と検出したい物質の反応を電気シグナルに変換するデバイスのことです。

と言ってもイメージがつきづらいので、具体例を挙げましょう。
血糖値センサーはご存知でしょうか。糖尿病患者の方が使用するもので、病院だけでなく薬局でも市販されています。医師の立ち合いなしで、自宅で簡単に診断できます。

この血糖値センサーは血液中のグルコース濃度を測定するバイオセンサーです。実はグルコースセンサーは、この世に最初に開発されたバイオセンサーなのです。
このセンサーはグルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素が酸素を消費してグルコースと反応する系を利用しています。酵素を電極上に固定し、グルコースと酵素の反応を電流値として測定し、グルコース濃度を評価します。

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原理を端的に述べ過ぎましたね笑。図は第一世代のセンサーですが、現在は酸素を介さないで、酵素反応で生じる電子を直接、電極反応に利用する第三世代のバイオセンサーが開発されています。
詳細に述べてしまうとBLOGが長くなってしまうので割愛させて頂きますね。興味がある方は是非調べてみて下さい。

バイオセンサーの世界市場は年212億ドル規模で、2024年には315億ドルにまで達すると言われています。
この市場の殆どを血糖値センサーが占めています。それは年々、糖尿病患者が増え続けていること、グルコースセンサーを使えば誰でも簡単に診断できるためでしょう。
一方で、癌は血糖値診断のように在宅で誰でも簡単にその場で診断することは出来ません。癌診断にも、グルコースセンサーのように市販されていて、気軽にその場で使用できるセンサーがあれば、癌の超早期発見につながり、適切な治療を早期に受けることが可能になるはずです。市場規模も血糖値センサーほどになるでしょう。

私は癌のバイオマーカーとなるDNAメチル化を定量するバイオセンサーを開発することを目的としています。ある酵素の酸化還元反応を利用して電気化学的にDNAメチル化を測定しようと研究しています。
本研究が実現すれば、DNAメチル化を測定できる小型センサーが開発されて、在宅用の癌診断機器に応用できるかもしれません。

研究活動は上手くいかないことが殆どです。私も毎回「今回こそ…!」と良い結果を期待しながらデータ解析しますが大体不発かまあ0.5歩進んだかな?という程度です。悲しい。
ですが、それでも実験データを見て考察し、学会で発表してディスカッションし、自分の未だ知らないことを見つける。時にはそれが世界的に未だ解明されていないことかもしれない。それを追求することが研究の楽しさだと思います。

以上、今回は自身の研究について少しだけお話をさせて貰いました。
次回のBLOGが最終回になりますが、よろしくお願いします!

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2020年1月 9日 (木)

これまでとそれから《コンピュータサイエンス専攻/スイミー》

いよいよこのブログも最後となりました。

大学院ブログのCS専攻担当
スイミーです。

ブログではこれまで東京工科大学大学院の魅力についてお伝えしてきましたが、どうだったでしょうか?

このブログを見てくださる人の中にはどこの大学院へ進もうか、それとも就職をしようか、人生の選択に悩んでいる人も少なくないと思います。
そういった方々へ、最後のメッセージをお伝えできればいいなと思います。

私自身は大学院へ早期卒業として進みましたが、周りにはそれ以外にも様々な人がいます。
早期卒業では研究にかける時間が減るからという理由で、通常通り大学院へ進学する人…
どうしてもやりたいことがあり、他大学の研究室へ行った人…
企業の人と仲良くなり、大学院進学から就職へ切り替えた人…

就職するのか、大学院へ進むのか、選択は様々です。
まずは自分がやりたいことをもう一度考え直してみるところから始めるのもいいかもしれません。
自分にとってのやりたいことが何なのかをしっかりと見つめ直してみましょう。
一つのやり方として、人生の目的を考えてみるのもいいでしょう。
人生の目的が『脳とコンピュータの相互通信を実現する』だとしましょう。
アニメのSAO(ソードアートオンラインを見て、実現してみたいと思った人も多いのではないでしょうか?

この目的を達成するためには何の知識が必要で、何を実現すればいいでしょうか?
必要な知識は、脳科学、神経科学、コンピュータサイエンス、…と色々あります。
これらの知識を得るには本や書籍で調べることが一つの方法ですが、その道の最先端を研究するには研究室や研究所に所属するのが一番です。
しかし、全てを網羅することは難しいでしょう。
本当に自分がやりたいこと…それに一番近づける選択をする必要があります。
場合によっては、自身が将来稼いだお金で会社を作り、優秀な人材に研究を行ってもらうのも一つの手かもしれません。

一つの人生の目的を達成するだけでも色々なルートがあります。
自分自身が思っている以上に目的達成のルートはあるものです。
どのような道があるのかについて、改めて調べ直してみましょう。

~学生の皆さんへ~
企業とコネクションがある教授の方々も少なくありません。
そういった方々の研究室へ入ると企業と提携しながら研究を行うこともできます。
企業で働く以外の選択肢として、企業と提携している研究室に行くことも一つの方法です。
ある分野においては最先端を走る人物がどこかの大学にいるかもしれません。
そういった方とは実際にその研究室へ行かないと情報交換や知識の吸収を行うことが難しいかもしれません。
そして、最先端を走る人のところにはそれに追随して走る人も集まっています。
研究室で研究を行うメリットはそういった環境で行えるということもあります。

逆に最新機器や高額な実験機材を扱わなければならない場合、1研究室では予算が足りないかもしれません。
そんな時に企業へ就職すれば、自身のやりたいことが実現できるかもしれません。

~社会人の皆さんへ~
日本では未だ社会人になった後、大学に入り直すことは少ないのが現状です。
しかし、海外においては大人が再度大学に入り直して、学び、研究していくことは珍しくありません。
新しい分野の知識を学習しに行くのも悪くないでしょう。

今回は人生の目的を決め、どのように選択していけばいいのかについて書いてきました。
どうでしたでしょうか?参考になりましたでしょうか?
2020年という新しい年を迎え、読者の皆さんがよりよいお年を過ごせるように願っております。

これまでブログを見ていただいた読者の方々、本当にありがとうございます。

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