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2019年6月27日 (木)

研究紹介2 《サステイナブル工学専攻/岬》

みなさんこんにちは! 岬です!

前回は私が取り組んでいる研究内容…の前振りまでお話しでしたので、
今回は“ポリイミドの微粒子化“の具体的な研究内容についてお話ししたいと思います!

そもそもなぜこんな研究を行っているのかというと、その背景に地球温暖化の影響による石油エネルギーから電気エネルギーへのパラダイムシフトがあります。

特に自動車産業においては、石油ではなく電気をエネルギー源としている電気自動車や
ハイブリット車が現在注目を集めています。

しかし更なる性能の向上の要求により、原動力であるモーターのコイルは複雑な形状をとり、また、大きな負荷がかかるため、コイルに塗装される絶縁塗料にはエッジカバーリング性や塗着性、耐熱性が必要とされています。

そこでこれらの問題を解決するため、
私は「電着塗装機能を持たせたポリイミド微粒子」の研究を行っています。

この研究により、電着塗装を行うことでエッジカバーリング性や塗着性の問題を解決し、
また塗料としてポリイミドを用いることで耐絶縁性・高耐熱性を実現することができるのです。

ポリイミドの微粒子化については様々な研究が成されていますが、ポリイミド微粒子に電着塗装機能を持たせる研究は当研究室が世界初で行っています!!(祝!!)

先行研究がないために地道に微粒子化の条件検討を行ったり、
ポリイミドを作る前段階のモノマーづくりに苦戦したりと大変なことは多くありますが、
その分自身の作った微粒子液によって上手く電着塗装ができた時にはとても達成感があります!

また、自分の作製したものが実際に工業製品として使われる可能性があるという
明確な成果・目標があるため研究にも力が入ります!

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2019年6月25日 (火)

研究紹介1 《サステイナブル工学専攻/岬》

みなさんこんにちは! 岬です!

今日は現在私が取り組んでいる研究の内容についてお話ししたいと思います。
前回のBlogでも少しお話させていただいたのですが、私は昨年まで本学の大学生で今は昨年からの研究を引き続き行っています。

一つの研究テーマに3年もかけるなんて大変!! と思う方もいるかと思いますが、
こんなものはまだまだ序の口で、研究をしている人の中には何十年もかけてようやく成果を出すことができるなんてことはよくある話です。

研究には終わりなんてなくて、自分がどこまで粘り強く頑張るか。
それだけでなく時には研究に“見切りをつける”ということも実は大事なことであったりします。

さて、話は戻って現在行っている私の研究についてなのですが、
簡単に言ってしまうと「すっごいプラスチック」を作っています!!笑

プラスチックと一口に言っても様々ありますが、今皆さんがイメージしているようなプラスチック容器等ではなく、工業製品によく用いられるスーパーエンプラ(スーパー・エンジニアリング・プラスチック)に属するポリイミドの研究を行っています。

エンプラというのは、汎用プラスチックの弱点であった強度や耐熱性などの問題を克服した高機能プラスチックの総称で、中でもスーパーエンプラは特に耐熱性や難燃性に優れていて、金属の代替品としてもよく用いられています。

そんなスーパーエンプラの代表格として「ポリイミド」があります。
ポリイミドは他のプラスチックと比べて高機械強度・耐薬品性・高耐熱性・高絶縁性に優れていて、宇宙航空産業などにも使用されているすっごいプラスチックです!!

そんな優れた特性を有するポリイミドは一般にフィルムや形成体として利用されていますが、
私が行っているのはそのポリイミドの“微粒子化”についての研究です。

ポリイミドは微粒子になっても他のフィルム等と同様に優れた物性を示し、
また、微粒子というその特性を活かすことで多様な用途の展開が期待されている分野であります。

今回は研究内容の前振りになってしまいましたが、 次回はいよいよ”ポリイミドの微粒子化“の具体的な研究内容についてお話できればと思います。

続く!!!

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2019年6月18日 (火)

研究員として大学で学ぶ 《バイオニクス専攻/たか》

夏の暑さを感じ始めた今日この頃です。

本格的な暑さを迎える前に、酵素や大腸菌、RNAなどを保存する-80°Cフリーザーの霜取りを実施しました。信じられないくらいサラサラな雪がたくさん取れました。フリーザーの内部扉が白から黒になりました。内部扉って黒かったんだ…。

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※写真撮影後すぐ閉めました。

そんなアイスを食べたくなるような季節になりましたが、博士課程の学生にとって重大なイベント(?)が毎年この時期にやってきます。それは「日本学術振興会 特別研究員」への申請です。
略して「学振」というこの制度は、日本学術振興会が日本の研究者に研究奨励金と研究費を無償で与えてくれる制度です。

具体的に、特別研究員として採用されると、月額20万の研究奨励金と年間150万以内の研究費助成を受けることができます。学内のTAやRAの報酬を合わせれば、まあ…奨学金なしで生きていけそうです。何と言っても研究費が貰えるのはでかい。
また、学術振興会のHPに掲載されている資料によると、特別研究員DCから5年経過後で79.5%が常勤の研究職についています。学振の特別研究員の経験があれば、研究で一生食べていくという夢に近づくのです。

しかし、その採用率は申請数約8500件のうち2割ほど。非常に狭き門です。その難関を突破するには研究の新規性・独創性が重要です。
学振の申請書は大まかに言うと、現在までの研究、これからの研究計画、研究業績、自己評価欄の計7ページで構成されています。重要なのは、現在とこれからの研究の独創性や研究業績の多さから、「こいつは将来、役に立ってくれそう」と判断してもらうことです。

そのために1年かけて申請書を準備するのですが、例年ふと気づいたら申請書の学内締め切り(GW後)になっています。不思議ですね。1年も構想時間があったのに、いつも提出間際でドタバタします。

研究のことについてアピールすることはもちろん大変ですが、個人的には自己評価欄に悩まされます。自己評価欄には研究者を志望する動機、目指す研究者像、自己の長所、研究者としての資質などを記入します。さながら、就職活動のエントリーシートのようです。学振の募集要項には、主体的な創造性や主体的な課題設定能力、高い研究遂行能力が必要、みたいなことが記述されています。他にも文科省は「研究者に求められる様々な能力」として以下を挙げています。

「独創性、創造性、未知のものへのチャレンジ精神、豊かな感性、主体的な課題設定能力、論理的思考力、国際的なコミュニケーション能力、強い意志、ねばり強さ、社会への説明能力、倫理観、幅広い視野、柔軟性、幅広い知識を基盤とした高い専門性、etc.」

いや、多い多い!求めすぎ!と思ったのは私だけじゃないはず。しかし、よく考えれば研究者として不可欠な能力であることは間違いありません。自己評価欄には、これらの項目に当てはまっているから研究職は私にとって適職だ、と述べる必要があります。なので、自分だけのエピソードをこの項目に振り分けて書けばいいわけです。

私は「主体性? ん? 主体性ってなに…?」と独り言をブツブツ言いながら申請書を書いています。研究室のみんな、独り言うるさくてごめんなさい。そっとしておいて下さい。

初めの学振申請(DC1)は、修士2年次に提出です。博士課程に進学する気持ちが少しでもあるなら申請してみてはいかがでしょうか。私も修士2年の時に申請書を書いてとても勉強になりました。

今年は採用されたらいいな…、学振…。

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2019年6月11日 (火)

強い!すごいぞ!CNNの自動探索!《コンピュータサイエンス専攻/スイミー》

このブログも3回目ですね!

大学院ブログのCS専攻担当
スイミーです。

今回も前回に引き続き研究の紹介です!

今回は同研究室で研究に取り組んでいる院生のKさんにお話をお聞きしました。

スイミー「まずはご自身の研究内容を教えてください」
K「研究ではConvolutional Neural Network(以下CNNと略記)による学習と進化的計算による探索を用いて視覚機能のモデルを自動生成しています。これにより研究者の発想の枠組みに捕らわれずに、実際の脳処理を再現している可能性のあるモデルを網羅的に獲得することができると考えています。探索する対象については図地分離モデルを扱っています」
スイミー「おおΣ(・□・;)すごく難しそうですね。因みに図地分離って、どういうものなんですか?」
K「リンゴを手に持った状態を思い浮かべてもらえればわかりやすいです。この場合だとリンゴが図で、それ以外が地(背景)となっています。逆に真ん中に穴の開いた布の場合だと、布の部分が図で、穴が地(背景)になります。こういった図と地の判別を自動で行えるようにしているんです」
スイミー「なるほど(´-ω-`)わかりやすい説明ありがとうございます」

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スイミー「それでは研究に取り組んだきっかけというのはどのようなことがあるのでしょうか?」
K「研究に取り組んだきっかけはイメージによるところが強いです。『CNN、人工知能、自動探索』って何か強そうじゃないですかw。元々、自動生成に興味があり、それができる研究を選びました」
スイミー「イメージでやりたいことを決める人は多そうですよね」

スイミー「それでは研究の面白さとしてはどのようなことがあるのでしょうか?」
K「分かっていないことが徐々に分かっていく感覚というのはやはり、楽しいですね。図地分離自体は研究室に入るまで触ったことがなかったんですが、タスクの一つとしてやっていくうちに仕組みがわかってくると楽しくなりました! 図地分離はまだまだ未知の分野なので、自分が誰も達成していなかったことを達成していく感覚というのは中々味わえないものじゃないですよ!」
スイミー「実際に触ってみて興味が湧いたというのは他でもありそうですね!」
K「はい! 他にも研究をしていれば、様々な知識が身に付きます。また、成果として学会に出せば、自分の爪痕を残すこともできます。研究室だと個人で使えないリソースを使えるのも大きいですね」
スイミー「そうですね! それらは研究室でしか行えないことですね」

スイミー「それでは研究の大変さというのはどういったところでしょうか?」
K「進捗度合いがわからないことが辛いですね。最先端を走っていると目の前には誰もいないので、誰とも比較できませんし、どう進めていけばいいのかも自分で決めなければなりません。自分が間違った方向に進んでいるのか、正しい方向に進んでいるのかもわからないですからね」
スイミー「分かります(`・ω・´)未知のものを探索するというのはそれだけ難しいということですね」

スイミー「研究の成果はどういったところで役立っていくと考えていますか?」
K「今やっているのはCNNの構造を自動生成することです。これは図地分離だけではなく、他のタスクにも応用できるはずです」
スイミー「例えばどのようなところでしょうか?」
K「画像識別においては特に役立つでしょうね。図地分離モデルを精確に生成できたのなら、奥行きの識別ができているはずです。自動運転時の立体的な空間を画像で識別する際には力を発揮できます」

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スイミー「最後に学部生や院進学を悩んでいる人に向けて一言お願いします」
K「頑張って研究してくれー!」
スイミー「それだけ?w」
K「研究したいなら院に行くべき! 新しいことを解明したかったら、院で研究しましょう!」
スイミー「ご自身の研究について教えていただきありがとうございました」

次回のブログもお楽しみに!

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